”開祖の教えがもっともっと弘まらんことを”

開祖の祥月命日に開祖忌法要を執り行いました。一般拳士のみを対象としました。来年度は少年部も含めます。

開祖は法話の中で「私が死んでも教えが残る」と言われていたように金剛禅総本山少林寺は、教えと技法と教育システムが引き継がれ、コロナ禍においても立派に教団が運営されております。

開祖のご逝去時の入門者の期生は374期です。これ以後の入門者は開祖の肉声や往時を偲ぶことはできません。私たちが伝えていく責任と使命があります。

少林寺を開創されたのは開祖の戦争体験が根底にあります。極限下における人間模様をご覧になり、「人、人、人すべては人の質にある」ことを悟られました。そして、戦争は絶対してはいけないとの強い信念をもたれました。

世界に目を移すと、2月24日から始まったロシアによるウクライナ侵攻や世界各国の核開発の状況をみると、21世紀になっても人類は何も学んでいない、教訓としていないと感じます。今以上に戦火が進むと人類の滅亡、いや地球自体の壊滅につながる恐れがあります。戦争は当事者となる国相互に甚大な被害を将来にわたって蒙ることは分かっているはずなのに何故するのでしょうか。科学は進歩しても、人間の内面の問題は紀元前の釈尊、ソクラテス、孔子の時代から何も進歩していないと思えます。心の改造ができていないと思います。

戦争をしないようにするには、人類一人ひとりの考え方を変える以外にない。開祖が説かれる自分の幸せを考えるが人の幸せも考える人が増えること以外にないのではないか。自国だけが幸せであり続けることは不可能であることを理解する人々が世界に広まること以外にないのではないかと考えます。

改めて開祖の説かれる教えを噛みしめる必要があると思います。この道を信じてこれからも精進を重ねて参りましょう。

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